2017年 01月 20日
新高円寺の駅に着いたのは、12時過ぎ。 助産院には売店はないので、駅降りて脇のコンビニで、娘の食料と飲み物を購入し、タクシーに乗り込む。 1500円位の距離で降りて、助産院に着くと1時近かった。 助産院の扉を開けると、先生が笑顔で迎えてくれて診察。 「林さん、お産が始まってますよ!」そう言われて、娘とほっとした。 夜中のお産。 長女の時は市立病院で普通に産みましたが、お産が夜中になるからと。 陣痛促進剤を使われて、苦しいお産を経験して「二度とお産はしない!」と誓った二十歳の私。 でも、この黄助産院でのお産は二度目。 次女を14年ぶりに出産するにあたって、たくさんの本を読んだ中に 「それにしても、楽しいお産だったなぁ」という、黄助産院でお産をしたお母さんたちの手記をまとめた本に感動して、先生に連絡をした。 松戸から、高円寺? お産をするには遠い? そう思って連絡すると、優しい声で。 「筑波や成田、大阪からも産みに来る方がいますよ。」 徴候があったら、早めに入院すればいいだけの事を説明してくれて、 「松戸なら近い方よ。」の言葉に行くことにした。 初めての場所で、電車で行くのを億劫がって、のろのろしていると、 夫がヤキモキし始めて、 「めんどくさいから、こっちで産んじゃおうか?」と言うと。 「この出産が最後かも知れないのに、そんな適当ではダメだよ!」と、 仕事の休みの土曜日に、車で連れていってくれた。 松戸からだと、外環を使って二時間あれば着いた。 高円寺は、外環を降りてから小さな踏み切りがたくさんあって、時間がかかった。 次女の時は、そんな調子で。 結局、通院は夫が全部連れていってくれたのだった。 始めて黄助産院を訪れた時、優しい空気に包まれた、 三階建ての普通の家。 狭い玄関から入ると、すぐに階段。 左の部屋はキッチンと居間らしい空間があった。 階段を上がると、四畳半の和室の待合室があり、隣が診察室らしかった。 四畳半の和室には、カーペットが敷かれていて、 座布団があり、本やおもちゃが置いてあった。 直に座って順番を待つ。 病院とは全く違う空気感に、感動していて。 心は、「ここで産もう!」と決めた 診察の順番が来て、隣の部屋へ行くと。 六畳の板の間に、診療ベッドか置いてあり、診察器具が設置されていた。 ここで、四年前に次女を出産し、その感動が、自家製酵母のパンを極めようと決意するきっかけとなったのだった。 この当たりの話は、次女のお産の話を今度書くとして、話を息子に戻そう。 次女の陣痛の時は、大きなクッションを抱えていると楽で、腰をさすってもらっていたので、同じ姿勢をするが、楽にはならない。 楽な姿勢はないかと、あっち向いたり、こっち向いたりするが、 一向に見つからない、時間は2時半を回っていた。 娘は足元で、丸くなって寝ている。 トイレに立ち、便座に座る、立つ? 「あれ?楽?」 すぐに先生に伝えると、はいっと、 便座形のクッションの着いた椅子を出してくれた。 こんなのもあるのかと感心して座る。 今までより、ずっと楽な姿勢を見つけられた。 陣痛って、その子によって違う事を発見した。 自然に産むので、時間を待つ。 夜中なので座りながら、うたた寝をしていたように思う。 時々、杉山先生が様子を見に来てくれた。 しばらく、寄り添ってさすってくれた。 その時、どうして助産婦になったのか? 子供が大きくなってから、看護師や助産師の資格をとった話。 通学に二時間かかり、その時間が勉強の時間だった話をしてくれた。 私は、次女のお産を杉山先生に取り上げてもらった時の感動と、 それが自家製酵母どパンを極めようと思ったきっかけだと話した。 一人、夜中の陣痛を耐えるけど、先生も寝ずに付き合って下さって、 やっぱり素敵なお産を経験させてもらっていた。 4時を回った辺りから、陣痛の間隔が短くなり、 ふ~!ふぁ~!ふ~!ふぁ~!ふ~!ふぁ~!を繰り返す。 5時少し前に、 「そろそろ産まれるわよ!」先生の声に、足元で寝ていた娘を足で蹴り、 「起きて!産まれるよ!」と起こした。 高校生の制服のまま、ルーズソックスを履いている娘は、息子のお産に立ち合う事になる。 夫は仕事で立ち合う事が出来ないので、長女が代わり。 椅子に座って陣痛を逃していた私。 とうするの? 「林さん、このまま産みましょう!」先生。 最も、動ける状態では無かった。 丸椅子に座ったまま、下半身丸出し。 確か、スカートみたいなものを巻いていたように記憶する。 先生は、足元で取り上げる準備をしていた。 うーー!!!! 「苦しい~😢」一声漏れた。 「赤ちゃんも苦しいのよ!😬」先生。 「・・・・・・・!」耐える! するん~! 「オギャーーーーーーー!」産まれた~~~~😑 「男?女?」聞くと先生が 「確かめて💕」先生は、いつも自分達で確かめさせるのでした。 ほっとしているもつかの間、 ヘソの尾のついたままのBabyを渡される。 すかさず、上着を脱ぎ上半身裸で抱く。 次女の時もそうしたのだった。 決めていたわけでは無いけれど、自然とそうしたかった。 肌で抱きしめたかったのだった。 そして、ヘソの尾を切る。 通常だと、夫が切るだけれど、夫はいない。 先生は、娘に指示した。 なかなか度胸のある娘ではあるけど、高校生が制服のまま、ヘソの尾をハサミで切る。 何とも凄い光景だ(笑) そんな、流れで無事出産を終えるが、まだ終わりではない。 つづく。。。
by paomama
| 2017-01-20 03:38
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