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パオのパン生活

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2016年 10月 22日

高橋さんの話。(偽)

高橋さんは、裏手にお店を戻してからのお付き合い。
もう6年を過ぎました。
現役では、バリバリ仕事をこなしていた感じのにこやかなご主人さま。

足の動脈瘤の病気がある為、食事制限があり、全粒粉のパンを好んで買われます。
もちろん、砂糖も油も乳製品も一切入らないパン。

週に一度、ライ麦の1、2㎏のカンパーニュ1/4とライ麦の全粒食パン2斤を買って頂きます。
来る都度に、「歩くのが足にいいから、一日一万歩は歩くよ。」などと、
ご自分の健康管理のお話をにこやかにされます。

その高橋さんが、この春、突然お顔が見えなくなり。
どうしたのかスタッフと心配していると。
スタッフのフミちゃんがある日。
「夕べ高橋さんが夢に出て来たんです。」と。

なぜ?
心配は膨らむ。

しばらくして、
奥さまから、全粒食パン2斤のご予約のお電話が入る。
すると、ご主人さまは、大動脈瘤破裂で緊急入院し、11時間にも及ぶ大手術を行い。
成功確率50%だったと言う。

思わず、電話口で「えーーー!」と、叫んでしまった。


その後も、結婚した娘さんがパンを取りに来たり、
娘さんのご主人がとりに来たり。

私もスタッフも心配は隠せない。



三ヶ月の入院生活の末、無事退院され。
ある日、奥さまとパンを買いにいらしたのは一月前の事。

退院後、初めて遠出をしたと、奥さまとご一緒にいらした。
「パン屋さんに行きたい。」
ご主人さまがおっしゃって、奥さまと二人でパオに来てくれました。


しばらくぶりの高橋さんは、小さくなられていて。
「10㎏痩せたんですよ。」と、奥さま。
高橋さんの右手の杖が痛々しかった。


ご主人さまは、椅子に腰掛け。
奥さまは今までの経緯を、私とスタッフに話してくれた。

本来だったら助からない状態だった事。
祈るような思いで11時間の手術を見守った事。
足の動脈瘤は煙草が原因だった事。

ご主人さまは、もと銀行員。
全国を転勤で回った団塊の世代。
煙草の量は半端ではなかった事。


今回も大手術で助かったのは、
足の動脈瘤の為に、毎日歩いていたことで体力があり、
それが11時間の手術をもちこたえられたと言う。

足の為にと歩いていた事が、年齢的には体力があり、助かる事に繋がったと言う。

歩け歩けって、いわれるけれど。
こういう例もあるのかと感心しました。
何人かのお客様には、お話ししています。

高橋さんの奥さまには、了解済でblogに書かせて頂きました。

現在も、毎週お二人でパンを買いに来てくれては、私やスタッフに煙草の害や食べ物のお話をして下さいます。


毎週見ているお客様は、家族や親戚みたいなんです。
毎日食べる主食を預かる立場で、同じパンを食べているから(^-^)

高橋さん、これからもよろしくお願いいたします✨


高橋さんの話。(偽)_a0072505_04464428.jpg


by paomama | 2016-10-22 04:14


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